SSの長さ

 わしは学校で某北村薫先生の授業を受けている。その授業で、次の課題の予告があった。原稿用紙3〜5枚のショートショート作品。テーマは自由。とのこと。
 そこで、前々からプロットだけは寝かせておいたネタを使おうかと思い、久しぶりにネタ帳のファイルを開いてみた。ざっと言ってしまえば、いじめにあってる男子中学生が、いじめっ子を殺そうと思い立つけど、ちょっとしたほんの些細なことでやる気が削がれて、結局いじめられっこという自分の地位に戻っていく話。
 そんな動きもないし、ちょうどいいだろうと思ったのだが、ここで主人公の名前で困った。人名だったら適当なものを作ってしまえばいいが、主人公がいじめっ子につけられるいじめられっ子的なあだ名に困った。最初は主人公をデブにしてあだ名を「ブタ」でつけるか、と思っていたが、それは余りにも安直だし、ストレートすぎていじめのネチネチっとした雰囲気が足りない。
 吉田戦車の漫画で少年時代に嫌なあだ名をつけられた人々が集まって、そのあだ名にまつわるエピソードを語るという話があった。その中の登場人物は「学校でUNKを漏らしたときに、漏らしたブツにコーンが混じっていたので「コーン」というあだ名になった。とか、そういったエピソードが備わってこそ、いじめにおけるあだ名の価値は高くなると思う。
 雰囲気としては、高校の頃に書いてた物と同じような長さの物であればいいと思って書き始めたのだが、それよりも長くなりそうだ。と思った。そこで参考までに今までの作品の文字数を数えてみた。4000〜6000字・・・普通に10〜15枚の作品ばかりだ。
 残念ながら、このネタはもう少しネタ帳の中で寝ていてもらおう。