叔父来る

 親父が遊びに行くとその隙を見計らって、ろくでなしの叔父が遊びに来る。一時期は借金で首が回らなくなって自殺未遂やら失踪やらで大変だったが今はタクシーの運転手としてちゃんと働いているようである。(とはいえ、一度飲酒運転でタクシー会社をひとつクビになっているが)
「よくお前の学校の側を走ってるんだぞ」と早速わしと絡み酒。
べろべろに酔っているので要約すると
・新宿はガキが多く、漫喫やカラオケで夜を明かしたりするし、乗せても短い客ばかりなので稼げない。
・その分、ビジネス街は一晩中やってる店も少ないしサラリーマンたちには埼玉や千葉の奥から通っているのも多いのでなかなか稼げるので穴場だ。
・タクシーの運転手は自由でぶらぶらとできるんで東京中の花の見所とかを覚えたりできて楽しい。
民主党は小沢を党首に戻さない限り政権を奪えない。
・朝日も読売もウィングレフトな新聞だ。日本人はみんな産経新聞を読むべきだ。
人形町に安くて美味い親子丼の店がある。ただし、お昼に食べるとしても10時半から並ばないといけない。
・あと、馬場にはないが安くて美味いうどん屋があるんだけど名前を忘れた。
・華屋●兵衛は高すぎる。
・神保町に異様にでかいハンバーグを出す店がある。
・俺はもうすぐ60歳だけど大食いはいけるんだぞー。

かなりぐだぐだな話を延々聞かされ続けた。
「いやぁ、仲間にはゴミ*1は乗車拒否するヤツもいるけど、俺はちゃんと乗せるんだ。客をゴミ呼ばわりしちゃいけねぇよ。だけど、俺は馬鹿な客は乗せないことにしてるんだ」

いい話をしてるんだけど、叔父さんが一番バカであることには突っ込みをいれずにいた。あと、泣き上戸のおかげでこんな話を泣きながらする男の姿に、サカモト家の駄目遺伝子を感じた。

*1:660円の短距離しか乗らない客