容疑者Xの献身/東野圭吾

容疑者Xの献身

容疑者Xの献身

東野圭吾は中学のときに『怪笑小説』『秘密』『変身』を読んだのみなのでなんともいえないが。
登場人物は『探偵ガリレオ』からの続きらしい。だけど、前二作のあらすじを見る限り、まったく毛色の違う話であるということは理解した。

 純愛って帯に書いてあるけど、この作品は純愛というには御幣がある。というようなことをサークルで話し合った直後に、後輩から「それはよく言われてたことですよ」という言葉をもらう。
 おそらく、ここでながながと書いても言い尽くされたことなんだろうと思うのであえて、伏せずにひとつだけ書こう。
 この小説はキリストが十字架にかけられるまでを描いた宗教小説だと言ったほうが正しいような気がするよ。というか、パッションパッション

 何が本格で何が本格じゃないか分からないけど、というか、本格に関する論争は「ジャズはアドリブだ」っていうのと同じものを感じる。