ベロニカは死ぬことにした/パウロ・コエーリョ

ベロニカは死ぬことにした (角川文庫)

ベロニカは死ぬことにした (角川文庫)

 狂人と普通の人との違いというのは些細なものだ。人はみんなどこかで狂っている。
 自殺未遂をしたことで心臓に負担をかけてしまい、ベロニカは余命一週間を精神病院の中で過ごさなくてはならなくなってしまった。余命という形で残された生について考え直す彼女とその周囲の患者たち。
 最初はパウロ・コエーリョによる精神病院に対するバッシングかと思ったら、ぜんぜん違った。もっとスピリチュアルな次元における人間の生き方の物語であった。
 中々考えさせられることは多いと思った。