コンビニ・ララバイ/池永陽

コンビニ・ララバイ (集英社文庫)

コンビニ・ララバイ (集英社文庫)

 解説の通り、ひたすら不器用な人間がたくさん出てきて、不器用ゆえに悩み苦しみ、そして癒されていく話。
 わしはこの本に対して切実に悩んでいるんだけど、どう見ても下ネタというかセクハラでしかないし、誤解は受けたくないので伏せておくことにする。
 この本に登場する女性はやけに恋愛感情を相手に抱くと濡れるとかあそこがじんとした。とかいう表現が出てくる。
 女ってそういうもんなの?男は恋愛感情を抱いたとしても、勃起するとは限らないわけだけど(個人差あり)。恋愛感情=肉体が性的な反応ってのは性急過ぎるというか、淫乱っぽく思ってしまうのはわしだけなのか?
 そして、何より作者が男であることが気にかかる。つまり、作者自身が性急な人柄なのか?そうなのか?
 すばるで官能小説みたいなのを書いてるのもちょっと納得かなぁと思ったりした。

 何より悩みとは最後の話にて、コンビニの従業員である治子が店長である幹郎に対して、女ってのは好きな男に抱かれたがっている。というような、セックス=恋愛の最高形態というようなことを言う。そして、老人同士のプラトニックなお付き合いをバッサリと切り捨てるのだが、これに対して疑問を抱いてしまう。
 純文学はセクシャルの方面に傾いているというが、これはいかがなものか。ちょっと疑問の一冊だった。