(芝草)宇宙戦争/スティーブン・スピルバーグ

 高校の頃の友人と宇宙戦争を観に行く。嗚呼、太陽が眩しいよ・・・
 高校の連中が集まって遊ぶのも久しぶりである。
 1時に柏に集合。映画は4時からなのでそれまでボーリングと、面子の一人であるセージの行きつけという店で食うことにする。
 店が混んでいたので先にボーリングをしたのだが、やはりボーリングは得意ではない。
 最初、まったく駄目だったのに、2ゲーム目から急に上手くなったヨシアキに恐怖。進化する19歳。そもそも、柏にボーリング場があるなんて知らなかったよ。
 そして、セージの行きつけの店へ。いや、これって普通にデパートの最上階にあるイタリアンレストランじゃね?高いし。「高ぇよ」とツノダと叫ぶ横で、淡々と注文を選ぶヨシアキとセージ。いや、お前ら浪人だろ?バイトもしてないのに何でそんなに金持ってるんだよ?というか、こんな店を行きつけにすんなよ!
 ボーリングや飯を食いながら近況を話す。わしらの卒業した高校に今も妹が通ってるツノダから、夏休みの勉強合宿は無くなったけど、今年からは夏期講習という名目で強制参加の授業があって、実質休みはちょっとしかないと聞いて衝撃。卒業してて良かった。
 大学生活においてスタートダッシュを切る上で大事なのは高校以前の経験じゃないかというのがここまでの数ヶ月でわしが学んだことである。そういうことで、ガツガツと勉強をしてきたうちの学校の人たちは大学に入ってからがまた苦労なんだろうな、と思った。スカートに初めて会ったときに「で。君は何ができるの?」といわれたときの衝撃を思い出すと鳥肌が立つ。
 まぁ、そんなわけで宇宙戦争である。事前に『亡国のイージス』と『宇宙戦争』を観た親父は「亡国のイージスは微妙、宇宙戦争のほうが面白かった」と言っていたが、観てて微妙な心境であった。
 話がでかくなりすぎて、山場もオチも無い。というか敵が強すぎる。ああいう落とし方をするなら、どうせなら最悪のエンドにしたほうが面白いのかもしれない、とも思わせられた。
 本当は途中でトイレに行きたくなった。地下室に隠れているシーンで、ずっとチョロチョロと水が漏れる音が聞こえて、さらに尿意は地獄へと。終わって最初の感想は「ずっと地球よりもトイレに想いをはせちゃう映画」である。ちなみに昔ロード・オブ・ザ・リングの感想は「ケツが痛ぇー映画」だった。
 映画館で映画を観るとどうしても、ろくな感想が出ないのはずっと椅子に固定されるからだろう。まじめに観たいものはじっくりと家でDVDで自分のペースで観たい。映画館の映画は人それぞれの鑑賞スタイルに合わせてくれないので、鑑賞者が映画に飲み込まれてしまいがちだ。だらだらと観てしまっては"自己"の感想は流されてしまう。そういうわけで、映画館で映画を観るってことは「何を観るか」じゃなくて「誰と観るか」だと思った。今日に至るまでに、宇宙戦争とアイランドと妖怪大戦争のどれを観るかで揉めたあとだけに、自分の中で結論が出てすがすがしい。
 そのあとは「あのオチはあり?」とか話しながら、ビックカメラへ。
 自分がなんちゃってキーボーディストとか発覚しながら、だらだらと店を見る。パソコンを買い換えたい欲求が高まってきた。次のパソコンは自作したいものである。バイトを早く決めて定期的な収入を得たいものだ。
 久しぶりに高校の時の連中で遊ぶというのもいい。わしの高校時代は無かった物にしたいと常々思っているわけだが、「マジ、あの教師UNK」とか「うちの高校、可愛い子いねーよ。他校の子と付き合いたい」とかダリーダリー言っていた仲間はある意味、高校3年間という同じ地獄を潜り抜けた戦友でもあるので、大事にしたいと思った。
 どうでもいいが、従妹に「マラモの学校ってさ、本当に可愛い子いないよね。可愛い子って言っても他の学校で普通の子に入る子だよ」と言われた時はさすがに悲しくなったのを思い出した。