もやしもん (2)/石川雅之

もやしもん(2) (イブニングKC)

もやしもん(2) (イブニングKC)

つい、最近になって新刊が出たことに気づき急いで購入。
 今回も細菌達の活躍あり、酒に対する薀蓄ばりばりと楽しめる。

 やっぱ、この石川雅之という漫画家の特殊性を感じる。
 自分が今まで、彼の作品は短編しか読んでなかったせいもあるが、何よりキャラ設定が細かい。そして、一度漫画内で起こった事象をキャラクターが忘れていない。
 どたばたコメディ漫画において、一時的に起こった出来事はそのときだけの物であり、あとにまで引っ張ることはないことが多い。ギャグはあとに引っ張っても発展させるのが難しいからだろうか。
 しかし、もやしもんの登場人物は違う。美里の昆虫好き、川浜の借金、そして遙の水虫でさえ、後の回、後の回へとリンクしてゆく。遙と水虫の戦いはページ脇でのみだが。
 サブカル論のレポートに提出したものでも書いたけど、やっぱ石川雅之という作者の繊細さだとおもう。