1日目

 本当にぎりぎりで旅行会社と連絡も取れたので、なんとか案内に書かれていた場所からちょっと離れた集合場所に時間どおり集まることのできた。調べたら、いしかわじゅんと訴訟沙汰になってた会社だった。
 今回の旅行の参加者はわし、クニ(仮名)、セージ(仮免)、ツノダ(仮小学生)、タカシ(仮性イケメン)、ヨシアキちゃん(ハッピーツリーフレンズのビーバーにそっくりである)
 いしかわじゅんのような目にあうことはなく難なく野沢温泉にたどり着いた、我々を待ち受けていたのはざんざん降りの雨であった。
 仕方が無く。雨の中、ホテルにアーリーチェックイン。金がよけいにかかって鬱。
落ち着いたら温泉街ということで温泉に行くことに。民宿のそばの湯を紹介してもらうと人がみんな湯船のまわりに密集していて、誰も湯船に浸かっていない。何事だろうと思いながら、体を洗っていると早速飛び込むツノダ君。そして、風呂に響きわたるツノダの悲鳴。
「熱かったか?」と聞かれたあとに彼が口走った「熱いというより痛い」という言葉をこのあと我々は痛いほど思い知らされることになった。
しばらくした後、「よし我慢比べだ!」誰が言ったか知らないがそんな言葉につられて、痛いような熱湯につかるわしら。
「動くな!波が!波が痛い!」
阿鼻叫喚。熱湯につかってるときって、体のどの部分よりも先に指先に痛みがくるのだなぁとしみじみ思ってしまった。

ちなみに後で見たら、泉温60℃だった。
「俺、さっきの温泉じゃ納得いかね」
 そういって別の温泉を求めて去っていったツノダ。これが彼の最期の言葉になろうとはこのとき誰も思わなかった。