神田で迷子になる。神保町ではなく大手町のあたりでである。用事が終わった後、だらだらと引きこもりになじんだ体を鞭打とうと、秋葉原まで歩いてみる。
 客引きをしているメイドとすれ違う。こんな暑い中でも、必死に男たちを呼び止めている姿を見ると、メイド喫茶とキャバクラはやっぱ同じような営業形態を持っているんじゃないかなと思ってしまう。
 しかし、なによりその女の子がわしのストライクゾーンを抉るような子だったので、そんな考えよりもちょっと浮かれるような気持ちである。
 と、目をメイドに向けていたらギャルっぽい二人組みの女の子がメイドに近づいていくのに気づいた。
ギャル「あのー、記念撮影してもいいですか?」
メイド「ダメです」

男には媚びても、ギャルには媚びない。メイドの本性を見た気がする。