リガの犬たち/ヘニング・マンケル
中の人は大航海時代Onlineとかいうオンラインゲームをしており、船にのって移動中は基本暇なので(海賊に襲われれば別だが)本読んだりしながら遊べるというお勧めのゲームなのだが、大航海時代Onlineの中で北海の奥に存在する都市リガ。
大航海の仲間の間では「おそらくリガについての話が出来るのは大航海ユーザーくらいのもんだ」だなんて話をしているくらいの町である。
- 作者: ヘニングマンケル,Henning Mankell,柳沢由実子
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 2003/04/12
- メディア: 文庫
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スコーネ地方の海岸に流れ着いた救命ボート。その中には抱き合うようにして死んでいる二人の男の死体。死体の胸が銃で撃ち抜かれていることから、殺人事件として身元不明の死体の流れてきた先を探すヴァランダー。
ついにはバルト海方面から流れてきたのではないかという結論に達した彼らの前に、死体の身元として名乗りを上げてきたのはラトヴィア警察。ラトビアから派遣されてきたリエパ中佐と共に殺人事件の捜査を行うヴァランダーであったが、リエパ中佐がラトヴィアに帰国直後殺害される事件が発生。
捜査に協力してほしい、と今度はラトビアの首都リガに派遣されるヴァランダー。時代はベルリンの壁崩壊直後。ソビエトから独立したバルト三国のひとつ、陰謀渦巻くラトビアを舞台にヴァランダー暗躍!
というわけで、前作の田舎の中年刑事がついにラトビアでスパイアクションばりの活躍を見せるという、180度回転した感じ。そして、そのほうが前作より面白いんだ。
相変わらずな感じの中年刑事。だけど、ラトビアでは救国の英雄扱い。話がいきなり加速しまくっていくので、最初の死体とかしまいにはどうでもよくなってしまう。物語中で死体についての説明はなされるが、読者と同じでヴァランダーもどうでもよくなってしまったような感じ。確かにスパイアクションしてるときに、スウェーデンの田舎に流れ着いた死体とか気にしてる余裕は無いよねw
まぁ、いきなりの方向転換にびびったけど、昨日、テレビでシュワルツネッガーの映画やってたけど、消防士がコロンビアのテロリストと戦ってたし、セガールだってコックのくせに国家的な陰謀を徒手空拳でぶっ潰しちゃうんだし、スウェーデンの中年肥満田舎刑事でもリガくらいなら大暴れしたっていいじゃないか。うん。
訳者あとがきでヘニングのインタビューの話で「テレビは見ない」とか言っていたが、絶対ダウトだと思った。