官能的/鳥飼否宇
そういえば、もう助教授って職位はなくなったらしいよ。
- 作者: 鳥飼否宇,アランジアロンゾ
- 出版社/メーカー: 原書房
- 発売日: 2008/01/24
- メディア: ハードカバー
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綾鹿科学大学大学院数理学研究科の増田米尊助教授は若い女性の日常生活を数理学的に解析することを専門にしている研究者である。
自他共に変態と認める彼のフィールドワークは女子高生を盗撮したり、ゴミをあさったり、ひたすら女性を凝視したりと変わったものばかり。
ある夜、彼がコンビニでひとりの女性に目を留める。彼女に興味を引かれた彼はフィールドワークとばかりに彼女のストーキングを開始する。
しかし、女性は近隣のコンビニを何件もはしごするだけで、何を買うというような様子も見られない。謎に包まれた彼女の行動に俄然興味がわく増田であるが、ストーキングフィールドワークの最中に女性が殺害されてしまう。現場に居合わせた増田は警察に疑われてしまうが…。
きもいともいえる雰囲気でごりごりと読ませてくれる。わしも結構変態だとは思っているが、この増田には適わない。
興奮すればするほど頭がさえてゆく増田助教授とその増田を研究対象として変態の生態を研究する暴走助手千田まりのコンビの暴れっぷりが気持ちいい。いや、ングギモチイ゙ィ!!(本当にこっちのほうがしっくり来る)
鳥飼否宇の醍醐味としては、「そんなの関係ねぇ!」っていうような、探偵が謎にグーパンチをかましちゃうような、たとえようも無い強引なパワーだと思っていたので、これはちょっと火力不足な印象。