レアルマドリード

 おとといの東京ヴェルディ戦は酷かった。あんな泥仕合は誰も望んでないだろうに。たしかにレアルに勝ったってのはすごいけど、あの勝ち方はあまり面白くないと思った。戸田がベッカムに唾吐きかけたってのがどうかとしても、ミシェル・サルガドと相馬崇人の確執とか正直、見ててそんなに気持ちいいもんじゃなかったよ。なんか性格の悪さがモロに出てて。
 それに対して、今日のジュビロ磐田vsレアルマドリード戦は良かった。両方のチームの良さが出てたし、親善試合という形の上でも爽やかさがあった。銀河系軍団はやはり世界最高峰のプレイを見せた。あの攻撃のリズムはやっぱ世界クラスだと思った。ロナウドの快足は光った。
 そして、ジュビロも成岡のナイスシュートがあったし、服部の献身的な守備はあったし、カレンも前田も動きは良かった。名波はベテランとして攻撃の柱になっていた。
 何より川口信夫とロベルト・カルロスの勝負は良かった。ボールが切れたあとでロベカルが笑顔で川口に近づくのは見ててうれしい気持ちになった。

 野球でも思うんだけど、やっぱプロスポーツってのはスポーツマンシップというか、ショーマンシップありきだと思うんだよね。だって、お金とって客に見てもらってるわけだよ。
 勝ちに拘るのもいいけど、それで見てる側が不快な心境になってしまうのは負けに等しい。
 森祗晶が西武監督を、当時のオーナーであった堤から「勝ち方が堅実すぎて面白くない」という理由で退任したのも、「野球は優勝することが全てではない」と考えれば正しい。
 プロスポーツは勝つならドラマティックに。白熱して、見てる側が興奮するような、たとえ贔屓のチームが負けても、「いい試合だった」と言えるような爽やかなものであるべきだと今回のレアルの来日は再確認させられるものだったと思う。